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    【HASAMI】カラフルな色の組み合わせを楽しみたい、デイリーユースの食器

    「自分たちがやりたいことを実現するのがブランド 価格ではなく、オリジナリティーで勝負をしたい」

    いま日本各地で「地域ブランド」確立に向けた取り組みが行われています。その多くは、有名デザイナーや専門家を招き、トップダウン式で商品開発を行っています。しかし、伝統という固い殻を自ら破り、新しいマーケットを目指す産地もあります。今回のアトリエカタログでは、焼き物の里として知られる波佐見(はさみ)を訪問。20代の若者たちが中心となって生み出した、新ブランドの知られざるエピソードをお伝えします。

    焼き物の里として、400年もの歴史を誇る波佐見町。山間に小さな工房が密集している(最上段)。HASAMIの器は、石膏型で成形する(中段右上)。成形後は、2日間ほど自然乾燥させた後、釉薬を掛ける(最下段)。

    焼き物の里として、400年もの歴史を誇る波佐見町。山間に小さな工房が密集している(最上段)。HASAMIの器は、石膏型で成形する(中段右上)。成形後は、2日間ほど自然乾燥させた後、釉薬を掛ける(最下段)。

    知名度の低さと流通のひずみ 産地の抱える課題に立ち向かう

     長崎県東彼杵郡(ひがしそのぎぐん)波佐見町。日本を代表する磁器の産地、有田(佐賀県)と山ひとつを隔てたこの地で、焼き物の生産が始まったのは、16世紀末のこと。17世紀前半には、大村藩の保護の下、青磁や染付の器を作るようになります。18世紀に入ると、「くらわんか茶碗」と呼ばれる簡素な飯椀や、海外輸出用の醤油ボトル「コンプラ瓶」の生産で活況を迎え、世界最大といわれる巨大窯が波佐見に築かれました。
    「実家の仕事(産地問屋)を手伝うようになって、驚いたことがふたつあります。ひとつは、波佐見という地名が全国区ではほとんど知られていないことです。焼き物の町として400年以上の歴史がありながら、有田の隣といってようやくわかってもらえるのが実情です。もうひとつは、流通のひずみです。ほかの業種と比べると、陶磁器は小売店への卸値が低すぎます。メーカーの立場がいかに弱いか痛感しました」
     そう語るのは、ブランドマネージャーの馬場匡平さん(25歳)。焼き物づくりというと、ロクロ成型から釉薬がけ、焼成までの全工程を職人一人でこなしているイメージがありますが、波佐見のような歴史ある産地では、生産効率を高めるため、「分業制」をとっているところが大半です。このため、製品単価が下げられると、分業を担う職人にしわ寄せがいき、やがては産地そのものが存続できなくなります。馬場さんが入社後、わずか3年でブランドを立ち上げるに至ったのは、そんな危機感からでした。
     馬場さんと同じような思いから、地方の産地問屋が商品価値を高めるために自らブランドを立ち上げるケースは珍しくありません。その場合、企業が外部のデザイナーを招き、マーケティングを一任するケースがほとんどです。しかし、馬場さんは、「自社で開発しないと先が見えてこない」と考え、器のデザインはおろか、ロゴマークから製品パンフレットにいたるまで、地元のネットワークを生かし、自分たちの力でプロデュースすることを決心します。

    釉薬が掛けられたHASAMIのマグカップ(最上段)。この後、窯に入れられ、1270℃の高温で15時間、焼成される(中段右)。HASAMIのロゴマークは、釉薬掛けバサミ(器をつかむ固定具)をモチーフにした(最下段)。

    釉薬が掛けられたHASAMIのマグカップ(最上段)。この後、窯に入れられ、1270℃の高温で15時間、焼成される(中段右)。HASAMIのロゴマークは、釉薬掛けバサミ(器をつかむ固定具)をモチーフにした(最下段)。

    日常生活で気兼ねなく使える器 「道具性」が波佐見焼きの原点

     オリジナルブランドを立ち上げるにあたって、馬場さんが念頭に置いたキーワードが3つあります。
    「道具性、武骨さ、遊び心。この3つをブランドのテーマとしました。そもそも波佐見は、高級品だった磁器を江戸時代に日本で初めて大衆食器として生産した町です。その原点に立ち返り、食事の道具として、日常生活でがんがん使える食器を目指しました。武骨さは、泥臭さと言い換えてもよいと思います。これはぼくの個人的な好みなのですが、音楽にしてもファッションにしても、洗練されすぎたものには、あまり魅力を感じません。遊び心に関しては、器の色やブランドのロゴマークで表現しました」
     アメリカのファッションが好きで、福岡の洋服店で働いた経験もあるという馬場さん。器の色は、60年代のTシャツ図鑑を見ながら、6色の釉薬を選定。さらに、器をスタッキングしたときに互いの色が映えるように、おもちゃのブロックの配色も参考にしたそう。
    「釉薬は、窯の中で色が変化するものをあえて採用しました。焼き物というのは、土や炎といった自然を相手にして生まれるものです。時には失敗作があって当たり前だし、器ごとに個性があったほうが、作るほうも出来栄えが楽しみです」
     言葉だけを聞くと、簡単なように思えますが、薄くて真っ白な「白磁」を強みとしてきた産地で、従来と正反対の器を作ることが、どれだけ勇気のいることか。職人も難色を示したそうですが、馬場さんのひたむきな姿勢に打たれ、次第に共感を得るようになります。
    「毎日、工房に通ううちに、職人も根負けしたのか、『お前が気の済むまで付き合うよ』といってくれました。このときは、うれしかったですね」
     釉薬がけに使うハサミをモチーフにしたロゴマークは、馬場さんと同じ職場で働く、20代の姉妹が発案。パンフレットの写真は、地元の友人が撮影に協力してくれました。その結果、関係者全員に参加意識が芽生え、誰もが商品に自信を持てるようになったと、馬場さんはいいます。
    「ブランドマネジャーといえば響きはいいけど、実際は、自分じゃ何もできない、わがままな子のようなもの。いまいるメンバーが一人でも欠けたら、このブランドは絶対にできませんでした。だからこそ、ロングライフなブランドに育てていきたいと思っています」
     そのまなざしの奥には、窯の中の炎のように、熱いハートが見え隠れしていました。

    写真・文/菅村大全

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    馬場 匡平
    クリエイター
    馬場 匡平ばば・きょうへい

    1985年長崎県生まれ。専門学校卒業後、大阪市のインテリアショップに勤務。1年後に福岡市に移る。午前中はパン屋、午後は洋服店で働くかたわら、ビルメンテナンスのアルバイトも行う。2007年7月に波佐見へ戻り、家業の陶器卸売り会社へ入社。2010年、産地の職人の協力を得て、オリジナルブランド「HASAMI」を立ち上げる。

    つくり手からのメッセージ

    「HASAMI」は、道具ということにこだわったブランドです。使われるためにあり、よく使い込まれ、そして使い古される。おじいさんになっても気に入ってもらえる愛される道具づくりを目指しています。自分が「カッコイイ」と思う物、思う事を産地の職人たちと力を合わせやっています。機能的でチャーミングな波佐見焼を提案していきます。

    ブランド
    HASAMIハサミ

    有限会社マルヒロ(本社・長崎県)が2010年6月に設立した波佐見焼の新ブランド。「道具性」「武骨さ」「遊び心」をキーワードに、日常生活で気兼ねなく使える、マグカップやプレート皿などの洋食器を展開。「波佐見焼=白磁」というイメージをくつがえし、厚手でカラフルな実用本位の器を生み出している。今後は、生活雑貨ブランドとして、食器以外のテーブルウェアも発表する予定。


    プロダクツ
    今回のご紹介アイテム
    fresco/グラス Solito

    「HASAMI」のシリーズ第1弾は、「ブロックマグ」と名付けられたマグカップが中心となっている。その名の通り、おもちゃのブロックのように積み重ねて収納することで、カラフルな色の組み合わせを楽しめる。
     業務用食器のような肉厚のボディーは、デイリーユースを想定したもの。食卓はもちろん、デスクでコーヒーを飲むのにもぴったり。直線を基調にしたフォルムは、洗いやすいく、飽きがこない。サイズは3種類。カップスープを飲むのにも使える「ブロックマグ(200cc)」、たっぷりとコーヒーやドリンクを飲みたい人向けの「ブロックマグ・ビッグ(300cc)」、具だくさんのスープを盛りたい「ブロックマグ・スープ(400cc)」。カラーは、6色(パープル、レッド、ブルー、グリーン、イエロー、グレー)をそれぞれご用意。
     マグカップと一緒に使いたいのが、直径22cmのプレート皿(6色)。トーストやデザートをよそうのにぴったりだ。さらに、2〜3人分のコーヒーや紅茶をサーブできるポット(3色)、花瓶としても使える大容量のピッチャー(3色)もある。

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