「僧侶のシルク in 五泉」 3回目は、ちょっと方針変更して臨んでみました!


約1年前、初めて展示会なるものに出展しました。Premium Textile Japanという厳選された出展者と来場者のみが集うジャパンテキスタイルの商談会です。一年前は、初めてのことにドキドキしオープンを待っていたことを覚えています。そこから、春の展示を経験し、今回が3回目です。

過去2回の成果は、、というとそれなりに反応や手ごたえもありましたが、実商談については多少の成果はあるもの当初思い描いていたような夢物語にはなっていません。それはそれは、大変お恥ずかしいもので、世界のラグジュアリブランドにバンバン採用されるのではないか~、という期待もちょっとありました。みんなそんなもんですよね。大笑。

まあそれはさておき、今回3回目は、過去2回の経験をいかし、ちょっと方針変更をして臨んでみました。


【変更1】  塩瀬をPR ジャケットなど上代が高額品のサンプル作成へ。

戦略として、絽・紗ではなく、塩瀬を中心にPRしました。過去2回は絽と紗をPRするために軽やかさや透け感を強調した薄物の羽織や、1枚でも2枚でも着れるようなシャツを提案したりしたのですが、品質はよくても、商品の最終上代が高く見えづらく、生地値を高く感じられてしまう傾向にありました。

要するに、ぱっと見が5万円の商品ならば、生地代はこのぐらいまでという相場があり、それに収まるか収まらないかが大事ということです。例えば生地にかけるコストが10%とするならば、5千円ということに。その洋服作るのに生地が5000円で収まるか、ということです。そうなると生地のメートル単価なり、用尺(服をつくるのに必要な長さ)がとてもとても大切になります。
そこに当てはまりづらいなら、どうなるかといえば、一流ブランドのように、一般的には5万円だけど、そのブランドの生み出す価値は50万円といったようなところにしか採用されません。生地としての採用されるだけのよい生地だとしても、地方の一工場が展示会にでて、採用されてビジネスになる夢物語はありません。笑

前回(2016年5月)


初回(2015年11月)



もちろん、自分で売り込みに行けば別と思いますし、そういう行動もとれなくもありません。そして、その方がビジネスチャンスが早いかもしれません。しかし、自分たちは、まず基礎から勉強しなきゃならないので、2回やってダメだからやめた、ではなくいかに展示会でビジネスにするか!、そのロジックを組み立てることが長い目でみて大切と感じました。

今年春に出展した時に、ある生地商社の方からすごく驚嘆されました。こんなに地厚なシルクは見たことがないですよ、と。
その後、そうなのか??と思い、世界で一流とされるヘビーシルクを調べ始めました。といっても、高額な生地や流通ルートも分からないので、勝手にオートクチュールをしている人を調べ、面識もないのに勝手に相談し、うちの生地サンプルを送って、縫ってもらったり、評価をもらったり、そして世界最高峰とされるシルク生地をサンプルとして頂いたり、、、。本当にお忙しいに色々ご協力いただいて感謝なのです。

その中で得られたことは、法衣の塩瀬という生地は、その世界最高峰とされるシルクとは異なる特徴があるということです。

それは「ハリ」

世界の超一流シルクは、ふっくらして、やわらかく、なめらか。ドレスなどで美しいドレープを生みだします。
一方、ジャパンの塩瀬は横畝のある(綿だとグログランというらしい)地が厚くて、ハリ、光沢がある。
つまり特徴がまったく異なるわけなので、シルクの生地の活きる用途が違うということです。

それなら、ハリがあるシルクの新しい提案をすればよい!と方針変更して、デザイナーと相談し、ジャケットやコートなど一般的に価格帯の高い商品での提案をしたという訳です。

塩瀬の生地を使ったジャケットとワンピース。
左のジャケット(裏地つき)はシンプルにブラックに。細身のシルエットでスマートかつ王道の路線。
右は、プリント(手捺染)したスタンドカラージャケット(裏地つき) とワンピース(裏地つき)。
いずれも生地のハリがあり、光沢があり高級感と重量感があります。


 プリントは千鳥格子柄のアレンジ。グレンチェック風でもあり、キルティングのようなやわらかさを。


ブラックフォーマル。これからフォーマルな場で活躍する女性にはエレガントなシルクをまとってもらいたいものです。




一枚仕立てのシャツジャケット。秋にTシャツにこれを一枚着るだけであったかい。これは裏地づいていなくてもハリがありくたっとしません。これシルクなの?と皆さま驚かれました。


今回は、大人の上質な雰囲気のために、ブラック、グレー、チャコールグレー、キャメル、展示会なのではえるように差し色でピンクに色をとどめました。


「絽紗」ストールも。こちらは生地売りせず、製品のご紹介です。

過去2回は、「絽・紗」をテーマにしていましたが、知らない人にとっては興味なし。もっと分かりやすく高級感を連想しやすく、かつ興味を持ってもらえるように「僧侶のシルク」にしました。「何だろう?」って思い足を止めてくれた人も増えた感じがします。



縫製をお願いしている方からの提案で、蝶ネクタイ(ボウタイ)も塩瀬の生地で作成しました。
蝶ネクタイは、海外ではタキシードなどフォーマルな場で用いるもの。つまり上質な素材が要求されるわけで、そこには地が厚い塩瀬の生地が合うのではないか?という考えです。


これにはもう一つ意味があり、地味キャラをなんとかせねば!ということです。笑
展示会場ではやはり目立つことも大切。まず足をとめてもらえなければ次に進めません。いくら良い生地だと思っていても、目で見て、触れて頂けなければ、存在しない!!というのと同じなのです。効果があったかは分かりませんが、自分たちの意識は変わったと思います。

社長

 
私(ちょっと遊んでみました)、マネキンは背が高いですね~。 


こんな感じで、やってみたわけですが、結果はどうなることか。
良かったことも、思う通りにいかなかったこともきっちり反省し、次回に活かしたいと思います。次回も出展申し込みはしましたよ!

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白生地に、みらいをのせて。
株式会社 横正機業場(YOKOSHO)
URL : http://yokosho.co.jp
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お問合せはこちら

オリジナル絹ストールブランド「絽紗 (ROSHA)」
URL : http://rosha.jp
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全国三大白生地産地として栄える五泉。良質な絹糸を丹念に操って織り上げる絹織物。200年余の間、大切に培われてきた五泉の伝統産業です。水清らかな繊維のまち五泉に伝わる『伝統の技術』と『織りの心』でお客様に感動の華を咲かせる白生地をつくります。
取扱:紗、絽、羽二重、塩瀬、綸子、襟、等

Web : http://yokosho.co.jp

横野 弘征
つくり手
横野 弘征
よこの ひろゆき
プロフィール
㈱横正機業場(YOKOSHO)専務取締役。新潟県五泉市で絹織物白生地製造を行っています。2013年に36歳でシステムエンジニアから兄と共に家業を継承するため転職。『伝統継承と革新への挑戦』がテーマ。製品(素材)の素晴らしさはもちろん、「100年企業」として培ってきた歴史を支えた職人さんこそが最大の商品として魅力を発信していきます。経済産業省認定 ITストラテジスト取得。